中国殷(紀元前17世紀)の時代、人類が始めて作り、手にした合金「青銅」は
武器や工具などとして文明を著しく発展させた。
また、非常に高価だった青銅はそれゆえに権力の象徴として
神に捧げる美術品の材料ともなった。
当時の権力者は司祭権を併せ持ったため、権力者の美術は
「鬼神の器」と呼ばれ宗教的要素も併せ持つ。
青銅器が器の形をしている物が多い理由として考えられるのは、
その当時の宗教儀式は「生贄を供え鬼神を鎮める」事が中心で、
生贄や供物を供える器として使われていた為だと思われる。
此処で紹介するのは、それら太古の神々の器のレプリカ。
本物を忠実に写した青銅の器からは、極限まで人の手で創られているためか、
金属とは思えない柔らかな雰囲気が立ち込める。
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